ステンレス316L(SUS316L/サス サンイチロクエル)は、一般的にジュエリー業界、製薬業界や食品業界で、ステンレスのハイグレード素材と呼ばれています。SUS316Lは通常のステンレス材よりも腐食に強い、耐食性が高い素材です。(ステンレスの種類はJIS規格によって表記方法が定められています。”SUS”はステンレスを表し、その後には各鋼種を表す数字が入ります。)

ステンレスは、正式にはステンレス鋼と呼ばれる金属で、英語で表記すると「stainless steel」、つまり、錆びない(stainless)鋼鉄(steel)です。鉄を元に炭素を混ぜたものをスチールと呼びますが、その中でも耐久性を持たせるためさらにクロムを混ぜ込んだものがステンレススチールです。

かたい素材で傷がつきにくい

ステンレスは「降伏」という現象が起こりません。(降伏とは、圧力を加えた際に物体が急激に変化し、もとに戻らなくなる現象のことをいいます)また、モース硬度(傷のつきにくさ)も高く、銀が2.5ほど(人間の爪程度)であるのに対し、サージカルステンレスは6.0です。モース硬度6.0はナイフで傷をつけることができず、刃が傷む程度の硬さであるとされています。そのため、サージカルステンレスのアクセサリーは、身に着けていても、変形はせず、傷がつきにくい、おすすめの素材です。

金属アレルギー対応

まず、金属アレルギーとは汗や体液に触れた金属が腐食されて溶け出し、それに体が過剰に免疫反応を起こした状態のことを言います。過剰な免疫反応によって、腫れや赤み、かゆみ、湿疹、ただれが起きます。また、装身具による金属アレルギーは、付けた部位の周辺だけに起こることが多いですが、歯科金属やその他インプラントによる金属アレルギーは、原因物質である金属イオンが消化器や体液から循環することにより、全身に広がることが知られています。金属という大きなくくりの中で、すべての金属が汗や体液で腐食するわけではなく、腐食しない(つまり耐食性の高い)金属が存在します。それがステンレス316Lやチタンなどです。(その他、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブなどが腐食しない金属です。他、金やプラチナも腐食しづらい金属です。)

色落ちのしづらい IPメッキ法

当社のステンレスアクセサリーシリーズでは、IPメッキ(イオンプレーティング)を施しております。IPメッキとは、金属の蒸着表面処理で対象物の表面にチタンの皮膜を蒸着させる加工です。

IP仕上げの特徴としてはセッティングによって多くの色味を出せる事があります。また、変色も比較的少ないので例えばピンクゴールドやブラック、ブルーなどの色味も、安定した品質で製造が可能です。IPメッキは、アクセサリーや宝飾品をはじめ、腕時計のケースやベルト、医療器具にも使用されております。(真鍮製品でよく活用される電気メッキについてはこちらより)

ステンレスアクセサリーのOEM

ステンレスは金やシルバーよりも非常に硬質な為に今よりも昔、繊細さを要求されるアクセサリーの加工には不向きでしたが、近年、ステンレスの加工技術の向上とともに、アクセサリーの分野でも幅広い展開を始めました。今ではシルバーアクセサリーからステンレスアクセサリーに移行する方も増えてきています。シンプルなステンレスチェーンは昔から多くありましたが、今ではデザインを求められるペンダントやリング、ピアス、ブレスレットなどでも利用されています。当社はライン1mm以下の加工も得意としておりますので、サージカルステンレスOEMでお考えの方は是非一度ご連絡をくださいませ。お待ちしております。