ハワイアンジュエリーの歴史

ハワイアンジュエリーの起源は19世紀の半ば、英国ヴィクトリア王朝時代になります。ヴィクトリア女王は、夫であるアルバート公が亡くなったのち、以後一生喪服で過ごすほど深い愛情をもっていました。喪服用のジュエリーとしてスクロール模様の黒いブレスレットを特別に作らせました。このジュエリーが「ヴィクトリアンジュエリー」と呼ばれ、ハワイアンジュエリーの原型となります。また、ハワイアンジュエリーの起源を辿っていくと、ハワイ王朝最後の女王、リリウオカラニ女王にたどり着きます。当時、英国王室との親交が深かったハワイ王朝では、リリウオカラニ女王がヴィクトリアンジュエリーに魅了されて、自らも王子との想い出を託した「ホオマナオ・マウ(永遠の思い出)」と刻んだブレスレットを製作し、生涯身に付けることにします。リリウオカラニ女王が生涯身に着けていたといわれるこのバングルには、 黒のエナメルで「HO’OMANAO’MAU( 永遠なる想い)」の文字が描かれていました。これが、ハワイアンジュエリーの誕生とされています。のちに、大切な方へのプレゼントに思いを込めたメッセージ刻印付きのブレスレットを作って贈ることが評判となり、贈りものの定番としてハワイに広がることとなります。(両親から子への贈りものとしても使われ、次の世代へと受け継がれていく、大切なジュエリーとしてハワイアンジュエリーが確立されていきました。

ハワイアンジュエリーは、正式には「ハワイアン・エアルームジュエリー」と言い、代々伝わる宝・家宝という意味を持ちます。祖母から母、母から娘へと代々受け継がれるもの、家族や恋人、友人など大切な人への愛情を表現するもの、 また、大切な記念日等の思い出をとどめるものとして、ハワイの人々の間で永く深く愛され続けています。

モチーフに込められた意味

プルメリア…ハワイ語で”Puamelia”(プアメリア)といい、ハワイに咲き誇るこの可憐な白い花は「神が宿る花」ともいわれ、甘くやさしい香りをもち、ハワイの人々に愛されている人気の花です。花言葉は「気品・情熱・熱心」「恵まれた人」「陽だまりのような人」です。ハワイでは”大切な人の幸せを願う”、 ” 魅力を引き出して幸せに導く守り神 ” 、とされており、プレゼントにとても人気のモチーフです。

ハイビスカス…ハワイ語で ” Aloalo ” (アロアロ)といい、“神様への捧げる花”とされ、ハワイ州の州花ともされています。花言葉は「上品な美しさ」「繊細な美」「新しい美」「信頼」です。特にハワイでは「幸せな未来」や「希望」を象徴するモチーフとして大切にされています。花言葉の“信頼”の意味から、お互いを信じ尊重しあう象徴として、ウェディングジュエリーとしても人気があり、婚約指輪や結婚指輪にもよく使われるモチーフです。伝統的なハワイアンジュエリーにも多く彫り上げられている定番の人気の模様でもあります。

マイレ… “Maile “とは、ハワイによく見られるツル性の低木で、葉っぱや茎をつぶしたとき、バニラのような甘い香りが漂います。「神が宿る神聖な葉」「絆を強く結びつける」「平和」「縁結び」などの意味があり、大切な人との絆、つながりを表現します。古来からハワイにあるマイレは、人と人を結びつけるだけでなく、人と神様を結ぶ象徴でもあると考えられていました。そのため、「神の足跡」とも呼ばれ、魔除けなどにも使われていたとのことです。「愛する人との強い絆」を意味しているマイレは、ハワイの結婚式でも使われる人気のモチーフで、新郎新婦の手をマイレのレイで結び、ふたりの「神聖なる結びつき」を表現するそうです。

モンステラ…モンステラは元々ラテン語で、艶やかなグリーンと大きな切れ込みの入った個性的な葉っぱが特徴です。ハワイでは“水が湧き出る”という意味があります。花言葉は「壮大な計画」「深い関係」です。根から水を吸い上げる力が強いモンステラは、吸い上げた水を葉から蒸散出来ない時に、雨が降っていなくても葉の上に水滴を作り上げるほどみずみずしいことから、「繁栄」「金運」「親密な関係」という意味がついたとされています。水は命の源でもあり、水があるところに命が芽生え繁栄をもたらし経済的な発展を築き上げることが出来ると考えられています。そのため、「大切な人と親密な関係を作り上げる」「大切な人との繁栄」「金運の上昇」などを願い、ハワジュの中でギフトとして贈られることも多いモチーフです。

パームツリー…花言葉は、「勝利」「平和」「家族愛」「守護」です。ヤシの木は、花・葉・幹・実、すべての素材を使うことができる数少ない植物のため、命をつなぐ植物として昔より重宝されていました。命を守る植物であったパームツリーは、「守護」や「家族愛」の象徴とされています。モチーフには「あなたを見守る」という意味が込められています。

パイナップル…ハワイ語で、 ” hala kahiki ” といいます。水をあまり必要とせず、太陽のエネルギーとハワイの自然あふれる大地の恵みで育つこと、多くの実がなることから「繁栄や願いの成就」「富と財運の象徴」としてジュエリートップから、置物、ハワイアンキルトなどに多く用いられています。「人々に元気を与えてくれるモチーフ」として親しまれており、 金運アップ・繁栄のラッキーアイテムで、身につけるハワイジュエリーとしても人気があります。

スクロール…ハワイ語で波は ” Nalu ” と言われています。波打ち際には、島にはない様々な珍しいものが打ち上げられているので、波には「幸せを運んできてくれる力」があると信じられていました。「波に繰り返しチャレンジして乗り越え、成功をつかむ」「波に乗って物事がうまく進む」という成功のお守りとしても人気があります。また、美しい砂浜に途切れることなく、寄せてはかえすスクロールは、決してなくならないことから、「永遠の愛」の意味があります。「この愛が永遠に、途切れることがなく続きますように」と願いをこめたモチーフとして、ペアジュエリーとしても人気です。 海からの恩恵を受けて、「末永く幸せな家庭を築いていく」というメッセージも込められているため、結婚指輪・婚約指輪のモチーフとしても長く愛されています。

サン…ハワイ語で太陽は ” La ” といいます。太陽はあらゆる生命にとって、最も重要で大切な存在です。自ら発光することから、あらゆる不幸や災いを跳ね飛ばす力があるといわれます。そのため、太陽モチーフには「魔除け」「力強さと成功」「発展」「成長」「エネルギー・生命力・治癒能力」  という意味が込められています。サンは、元気を与えてくれる心強いモチーフです。

ムーン…太陽の光をやさしく受けとめ、しずかに暗闇を照らす月には「安らぎ」「優しさ」といった意味があります。月は、知性と心の落ち着きを与えてくれます。 満ち欠けで形を変えるため、「成長の象徴」ともされ「新しい自分へ」という意味があります。  また、月が満ちていく様子から、財産が増えていく「金運アップ」、闇を明るく照らすことから、「人の道しるべを示す」などの意味もあります。

スター…星は夜の航海の道しるべとして、大切なものの象徴とされてきました。モチーフには「希望」「願いの成就」の意味が込められています。また、魔除けのお守りとしても用いられてます。

スターフィッシュ…ハワイ語でヒトデは ” Ka Hoku Kai ” 「海の星」と呼ばれ、星の形を表す表現として多くの人々に親しまれてきました。スターフィッシュは、流れ星が地上に降りてきたものと考えられており、モチーフを身に付けるときに願いをこめると叶うと言い伝えられています。モチーフには、切られてもまた再生するという強い生命力を持つことから、「夢が叶う」「輝き続ける」  といった意味が込められています。

ホエールテール… ” Whaletail ” とはクジラの尻尾のことです。ハワイではクジラに出会えることは幸運とされていることから、強運になりたい人、自らの幸運や大切な人の幸運を祈るラッキーアイテムとしてギフトに人気のあるモチーフです。クジラが水面下に潜る動作のひとつ「フルーキング」と呼ばれる、尻尾を水面上に突き出す勇ましく優雅な様がモチーフにることが多いです。体長約15メートル、体重45トンという大きなクジラが、身軽でとても優美な動きを見せる事から「身につけるモノを美しく輝かせる」といった意味もこめています。

ホヌ… “Honu ” は、ハワイの海に生息している「アオウミガメ(Green Sea Turtle)」のことです。ホヌは、「幸運を運ぶ海の守り神」といわれ、ハワイでは神聖な生き物とされています。サーファーをサメから守ったという伝説があり、危険や災いから身を守るお守りとして、人気の高いモチーフです。古代ハワイの人々が作った「ペトログリフ」でもホヌが登場します。ほかにも描かれている人間・犬・カヌー・鳥などと一緒に、当時文字を持たなかったハワイアンにとって象形文字のような役割を果たしていたといわれています。

ドルフィン…ハワイ語で ” nai’a”といいます。波とともに幸運を運ぶ海の守り神といわれ、「幸運を運んでくれる使者」としてハワイの人々に古くから大事にされてきました。ドルフィンは、群れで仲良く泳ぐことから、家族や友人などのつながりを深める、ふたりの愛を深めるという意味をもっています。

フィッシュフック…釣り針を意味するフィッシュフック。モチーフの起源は、ニュージーランドのマオリの伝説から始まったと言われています。魚を釣ることから「幸せを釣り上げる」「幸福を確保する」「安定」「繁栄」を意味し、お守りとして人気のモチーフです。また、魚が釣り針にかかると逃げられないことから、「幸福を逃さない」「大切な人と離れない」「恋愛成就」といった意味があり、ペアジュエリーやギフトとしても人気のモチーフです。

アンカー… 船を海の上に停止させておくための船具のことです。ロープや鎖につながれたアンカー(錨)を海底へ沈めることで荒波や暴風に対して船が流されないようにすることから、「安定性」「絆」「大切な人と離れない」「ぶれない心」などの意味があります。また、がっしりと船を固定する様子から、どんな荒波であっても船を支えるアンカーのように 「困難に立ち向かう強さ」「身につける人の気持ちが揺れ動くことなくしっかりと 進むべき方向へ導いてくれる」と言われます。

バレル… ” Barrel ” は「樽(たる)」を意味し、樽の中にかなえたい夢が詰まっているとされています。バレルは夢を大切に熟成させ、やがて達成に導いてくれる「成功のシンボル」の意味を持ちます。これからの人生でかなえたい大きな夢がある人や、これから幸せになってもらいたい人への贈りものとして人気の高いモチーフです。 

 ベル…ハワイ語でベルは、 ” Pele ” (ペレ)と言います。 古くからベル(鈴や鐘)はなにかを呼ぶときや、始まりや終わり、区切りの合図として使われてきました。 その為、「幸せを呼び込む」「記念日」「平和の象徴」などの意味があります。 また、病気や事故など災難を追い払ってくれるお守りとして、ベルのモチーフを大切な人に贈る習慣もあります。 

フェザー…羽のモチーフは、鳥が羽をはばたかせて空に飛び立つ姿から、「飛躍」「運気上昇」といった意味があり、「持つ人の能力や長所を高めて飛躍させてくれる」といわれています。 これから新しいことを始めようとしている人、叶えたい目標や願いごとのある人にぴったりのモチーフです。羽ばたいて「大きな風を起こす」イメージから、現状からの 「変化」や 「出逢い」といった、現状に満足していない人のあと一歩、を後押ししてくれるアイテムです。

ホースシュー… 馬の蹄を保護するために装着する馬蹄(ばてい)は、「馬のスニーカー」ともいわれています。「護る」役割の器具であることからポピュラーな「お守り」の象徴として愛されています。ホースシューのU字型には「幸せを溜め込む」という意味があるため、幸運を呼びます。 モチーフを逆さにした場合でも 「不運を落とす」という意味があるので悪い意味にはなりません。また、馬は人を踏まないと言う事から、「安全」「交通安全」と言った意味もあります。馬が軽やかに、前へ前へと駆けていくように、  一歩踏み出したい方、新たな挑戦をしたい方に、ホースシューはおすすめのモチーフギフトです。

クロス…十字架は「神聖なパワー」を持ち、身に着ける人を災いから守ってくれるお守りとされています。また、持つ人に神秘の力を与えてくれるとされています。

ハート…かつて心は、頭ではなく心臓に宿るとされていました。心は愛情の宿る場所なので、ハートは「愛情」や「幸福」、「恋愛成就」の象徴として親しまれてきました。身に着けていると幸運を呼び寄せ、特に恋愛成就や結婚、家族の幸せにも効果的と言われています。いつでも身につけていたい愛のお守りです。